ああ、おいしいなぁ

愛犬ティーモと愛猫バジルと車と建築と

U-30

今日、U-30 Under30 Architects exhibition を見に行ってきました。

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9月16日に行こうと思ったら休館で、おまけにiPadまで無くしてしまったわけですが、リベンジというわけですな。(誰にリベンジ?w

今年で3回目というこの企画展ですが、僕は初めて見にきました。

30歳以下の若手建築家の建築展です。
先週の土曜日にはシンポジウムがあって、結構有名な建築家や建築学者の方たちが来ていたようです。

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建築学科の学生達でしょうか。
結構賑わっておりました。

見に来ている人で、たぶん僕が一番年上だったんじゃないでしょうか。
出展者も若いですが、見に来ている人達も若い。
いずれは世代交代の波として押し寄せてくるのでしょうけど、まだまだ譲るわけには行きませんw

などと、しょうむない事を考えながらも展示を見ていきましたが、面白いなと思ったのは久保秀朗氏の"Roof Top Community Project"と米澤隆氏の"福田邸""上鳥羽の倉庫"でした。

"Roof Top Community Project"は計画案で実現はしていないようですが面白い発想だと思います。
作品解説の展示映像でも久保氏自身が語っているように、ミコノスなどでみられるようなお隣の屋根をルーフテラスとして立体的に利用するというコミュニティのあり方自体を建築として表現することで外から見る建築の姿としてもユニークで魅力的になるのだという考え方を納得させるだけの案だと思います。

8戸の住宅を2グループに分けて、それぞれ4戸ずつの住宅を広場を囲むように配置。
各戸には1階または2階に広い木製デッキのテラスやルーフテラスがあり、そのテラスがスロープ状に曲面を描きつつ上昇していくとお隣の家の屋根になっていくというのがこの建築の特徴の全てと言っても良いでしょう。
他人の家と屋根やデッキを共有する(実際にはエキスパンションなりで縁が切れているでしょうけれど)という事には、よほどスペース効率が高いなどの経済的理由がなければ成立しにくいのが現実だと思いますが、こういう発想を面白いと思う住み手が集まればあるいは成立するのではないかという夢があります。

壁を共有する長屋の形式と違い、豊かな空間を生み出すための家の部分の共有というところが形としてわかりやすく建築になっているところがこの建築の成功だと思います。

もうひとつ興味を持った米澤氏の2つの作品。
福田邸と上鳥羽の倉庫は、実際に建設されるそうなので実際に完成したら見てみたいと思いながらカット模型などを見ていました。

カット模型を見て、一発で「そういう事か!」と理解できるわかりやすさ。
そして「その手があったか!」という発想。
結構、好きですね、この作品。

まあ、設計者の発想やコンセプトがどうなのかというのは、言葉や文字で表現されても理解しにくく、建築はやっぱり模型と図面で理解するものだと思います。
その意味では、ドローイングも展示されていましたが、心臓から血管が何本も伸びていくような絵や高い塔の上に大地があって、その下に膜が張ってあるような絵(うまく説明できてないことは分かっています^^;)などは、作品へとつながるイメージとして理解できました。

設計者の真意とは違うだろうことを前置きし勝手な解釈をさせていただくならば、福田邸のカット模型を見て感じたイメージは表現が悪いかもしれませんが"蟻の巣"でした。
あるいは穴を掘って住む小動物の巣ですかね。

福田邸で言えば、垂直動線とそこに繋がるプライベートスペース(個室)が四角い断面のソリッドな立体的なトンネルの形で作られ、大きな屋根で覆われた空間の中を掘り進むイメージでした。
外皮を突き破るようにして飛び出す四角いトンネル。
外皮とトンネルの間に生まれる家の中の半分外のような自由な吹き抜けの空間。
なるほどと思う構成でしたね。

上鳥羽の倉庫では、動線がやはり四角いトンネルとして視覚的に理解できる形となり、ガラスの外壁から透かして見える。
これなんかは、まさにガラス瓶の中の蟻の巣です。

蟻の巣というのは、結して悪く言っているのではありません。
無理やりこじつけるようですが、蟻の巣は機能的であり、そして巣穴というものは本能的に人間にも安心を与える形だと思えます。
そして、外部から見た姿には、とても屋根やカーテンウォールのような普遍的な形の外皮を与えて、しかし中にある巣穴の姿を垣間見せるという形をとっていて、脱いだらすごいんです的な建築だなと。

ああ、無茶苦茶書いているかもしれんなあ^^;
まあ、正直な感想なので、関係各位にはお許しいただきたい。

帰りに、図録を購入しました。

それにしても、ATCの大阪デザイン振興プラザのあるITM棟はいつ見ても派手ですなあ。

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実は、同じATC内で朝から奥方がロジカルシンキングという内容の講習を受けに来ており、昼から建築展を見た僕と待ち合わせしていたのです。

建築展を見てから待ち合わせまで1時間くらいあったので、海でも見ておこうとオズパークの方へ行ってみました。

ピロティ広場の方では自転車の試乗会をやっていて、多くのバイカー達が次々と試乗しておりました。

また、オズパークの方では派手なコスプレーヤー達が撮影会をしていました。

あまりATCへは来なかったので知りませんでしたが、いろんなイベントをやっているんですね。

せっかくなので持ってきたPENでいろいろと撮ってみました。
ちなみに、今日の写真は全てPENで撮りました。

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アートフィルターのジオラマを使ってピロティ広場とサンフラワーを撮ってみました。

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普通に撮るとこんな感じです。

オリンパスのカメラにはアートフィルターという面白い機能があって、特に面白いと思うのが上のジオラマと次の写真で使ったドラマチックトーンです。

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こんな普通の港湾風景が

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なんか、胸騒ぎのする風景にw

ちょっと下手なので面白さが伝わりにくいかもしれませんが、おもちゃっぽく見えるジオラマは人がたくさん集まっていて乗り物や大きな建物があると面白い写真になりやすいと思います。
また、普段見慣れた風景を撮るとその人にとって面白いのがドラマチックトーンだと思います。

奥方の方の講習会もなかなか良かったそうで、今日はお互い良い具合に頭が鍛えられたようです。

帰りにジムに寄って体も鍛えました。