ああ、おいしいなぁ

愛犬ティーモと愛猫バジルと車と建築と

2CHELLOS

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2CHELLOSのコンサートに行ってきました。

今更な感じですが一応紹介しておきますと、2CHELLOSというのは、去年YouTubeで話題となったクロアチア出身の二人組です。

二台のチェロだけでロックやポップスの名曲をカバーするという斬新さ、クラシックで鍛えた確かなテクニックを持ちながら暴力的なまでの迫力のある演奏、クラシックなチェロとジーンズに革ジャンというミスマッチなファッション、、二人揃って背が高くて細身の美男子、これらの絶妙な組み合わせをスタイリッシュな映像で仕上げたものがYouTube上に流れて、一気にスターになったというわけです。

僕も、GIGAZINで知って、YouTubeの映像を見て興味を持ち、奥方に見せたら彼女もファンになりました。

奥方は、去年出たアルバムも早速手に入れ、コンサートチケットもなんとかゲット。

コレコレ

会場はサンケイホールブリーゼで、行くのは初めてです。

欧州投資銀行の設計などで有名な建築家クリストフ・インゲンホーフェンの設計のこのホール。

ブラックボックスと言われる真っ暗な内部空間が特徴だそうです。

写真は絶対撮ったら駄目という事で、残念ながらホール内はおろかホワイエの写真もありません。

外から撮った写真はありますが、いまいちw

2階席後方だったのですが、いわゆるすり鉢状になっているホールなのでステージは良く見えました。

新婚旅行で行ったミラノスカラ座を思い出したと奥方が言っていましたが、なるほど。

壁が黒く塗られているためステージがとても際立ち、サイドにある3段のバルコニー席と2階席に囲まれたすり鉢状のホールなのでステージとの一体感も生まれやすい感じです。

ホール内は、開演前からスモークが焚かれていてクラシックのコンサートとは違う空気。

しかし、最初はクラシックでした。

ステージ上には、2脚の椅子とアンプなどの装置と後方にドラムセット。

オープニングに登場したのはルカ一人。

そっと椅子に掛けると手にしているのは電子チェロでした。

バッハの無伴奏チェロ組曲第一番からサラバンドを演奏してくれました。

実は、僕はこの最初の演奏、すごく良かった。

もちろん、後の演奏が彼らの真骨頂なのですが、そちらも当然良かったのですが、この演奏はなかなかのものでしたね。

ロマンティックに歌うサラバンド

少しテンポは遅すぎるかという感じでしたが、一曲だけやるという事であれば有りですね。

是非、彼の無伴奏全曲が聞きたいと思います。

その後、ステファンが入れ替わりに独奏。

やはりバッハの無伴奏組曲第一番から有名なプレリュード。

順番は逆になりますが、これも有りでしょう。

ただ、曲の後半でミス。

そこから少し曲の一部を飛ばしてなんとか終わりに繋げたあたりはさすがでしたが、本人も焦ったんでしょうか、ミスから後は走り気味の演奏でした。

バッハはミスのカバーが難しいのですが、曲を知らなければわからない程度に見事にカバーしていたと思います。

この後、改めて二人揃って登場。

ガンズアンドローゼスの"ジャングル"で一気に雰囲気が変わりました。

それまでの静かな空気が一変しました。

ライティングも激しく明滅して回転して、ちょっと酔いそうな感じくらいの激しさ。

ただ、まだこの時点では、どんな風な反応を示せばいいのか戸惑い気味な会場でした。

割と静かな曲が続くなか、微妙なノリの客席と入り込むステージとの距離は微妙な感じだったのですが、ニルヴァーナの"Smells Like Teen Spirit"の弾き始めあたりから盛り上がり、客席のノリも良くなったように感じました。

たぶん、この曲からだったと思いますが、ドラムも入りました。

ドラムを叩いていたのは、まだ少年という感じの小柄で元気な男の子で、なんだかすごく弾けてましたね。

また人気者になるでしょうね。

彼らの出世曲とも言えるマイケル・ジャクソンの"Smooth Criminal"のあたりで最高潮。

僕は、あまりロックが詳しくないので曲はわかりませんが、コンサート最後のあたりはもう凄いテクニックに笑えてしまうほどでしたね。

ステージの合間には、何やら語りかけてくれた二人だったのですが、反応して笑っている人も居たのできっと面白い事を言っていたのでしょう^^;

スピードラーニングしようかな。

無口そうなルカが、何やら長々と話始めたところへ陽気なステファンがかぶせるように「ありがとう」と言ったのは笑えました。

きっと「そんな長々と訳わからんって!ありがとうでええやろ」みたいな感じですな。

大阪弁ではないでしょうけれどw

最後に向かって盛り上がり、結構年齢層の幅が広かった観客を満足させた二人は、これから益々人気が出るでしょうね。

次回日本に来たときには、チケットが手に入らないかもしれません。

残念だったのは、パンフレットが無かったことと、最初のバッハだけでもあの真っ黒なチェロで生音を聴かせて欲しかった事かな。

独特の真っ黒なチェロは、ホールの壁の黒ともマッチしたと思う。

ロックやポップスに留まらず、もっといろいろな可能性にチャレンジしてくれる二人だと思います。