淡路島勉強会その4
淡路島勉強会シリーズ最終回です。
安藤忠雄設計の建築を巡る淡路島の旅となった今回の勉強会の最後は、やはりここでしょう。
淡路夢舞台
本福寺からも近い場所にあるので、セットで見に来る建築好きな人も多いでしょうね。
10年前に国際園芸博覧会の会場として建設された壮大な建築群は、安藤忠雄設計の作品の中でも規模という点で最大規模でしょう。
まずは、地下駐車場に車を停めると、ウエスティンホテル淡路へ。
エントランスの大円柱
この高さを打継無しでコンクリートを打ってあります。
仕上げが打放しなので、ごまかしが効きません。
ジャンカが発生していないというのは驚異的。
ホテルの中を通り、夢舞台へ通じる通路を辿っていくといきなり異空間が広がります。
円形フォーラム
TOTOシーウインド淡路のブリッジと同じイメージのブリッジがありました。
石積みとコンクリート打放しの水を張った円筒に途中で切り落とされたブリッジがそれぞれの方向を向いて対峙するという哲学的な空間。
どういう意味があるのか・・・わかりません^^;
円筒で切り取られた空と光と影のモノトーンの空間との対比が鮮やかでした。
もう少し進むと左側の視界が開け、夢舞台の姿が少しずつ見えてきます。
空庭の一部が見えます。
トンネルのような通路を抜けると再び異空間と出遭います。
楕円フォーラム
日時計がありました。
ここでも先端切り落としブリッジがあります。
繋がっていないブリッジには、未完成の美というか、不完全の美というか、完成されて完結してしまった閉塞感みたいなものから開放されたような印象があり、そういう事が狙いなのかなと未熟者なりに想像して見ていました。
この横にある和食レストランで昼食後、屋外へと。
水庭
交差する壁が印象的です。
温室
今回は見れませんでした。
海回廊
海回廊前の水盤や横にある貝の浜と呼ばれる大きな水盤の底に敷き詰められたほたて貝
いったい何枚の貝殻が用いられたのでしょう。
そして、誰がそのほたて貝を食べたのか・・・はどうでもいいですねw
白く輝き、ひとつひとつ微妙に違う形の上、複雑な陰影を持つ貝殻は、水の底に敷き詰める材料として見るととても面白い。
空庭
後ろに見えるのが百段苑。
百段園の中を流れる水の流れる階段から落ちる滝
滝の裏側を通って空庭へ 無数の階段。
振り返って海の回廊越しに海が見えました。
こういうサービス精神溢れるポイントが至るところに見られて、何度来ても新たな発見がありそうです。
百段苑の階段と水の流れる階段
トンビが気持ち良さそうに飛んでいます。
百段苑
ここでもノッポなエレベーターシャフトとブリッジがありました。
階段のディテール
ささらと蹴上部分を繋ぐスリットのような黒いモルタルが渋い。
百段苑を息をぜいぜい切らせながら上り、海側を見下ろすと本当に絶景です。
一番上の写真と、このシリーズ1回目(11月28日)の一番上の写真はこの場所で撮ったものです。
出島のような港も見えました。
ボートなどの繋留ができるそうです。
ボート持ってませんがなにか?
エレベーターを使って降りてきました。
初めて夢舞台へ来て、色々と見て廻りましたが、何と言っても広くて見所いっぱいなのでまだまだ見たいところはいっぱいありました。
いずれ、またたっぷりと今回見れなかった場所を見て廻りたいと思います。
夢舞台は、安藤忠雄という建築家の持つ桁外れのパワーを感じる建築群でした。
このような大きな規模の建築のひとつひとつを決めていく時には、いったいどんなに大きなプレッシャーと戦うのだろうとか、歩いていても混乱しそうな複雑な空間の中で、細かいアイデアを織り込んでいく余裕であるとか。
気合入っとんなあ・・・と、失礼だとは思いながらもつぶやいてしまいました。^^;
今回、この勉強会にお誘いくださった竹中工務店設計部の方には、本当にお世話になりまして、ありがとうございました。
以前から、見たいと思いつつ、ついつい見ていなかった安藤忠雄の淡路島でのプロジェクトを一気に見ることができて、とても有意義な勉強会でした。
帰宅途中の須磨駅からパチリ。
こんなに浜が近かったんですね。
お疲れ様でした。